pneumoconiosis
概念
職業性に無機粉じんを吸入することにより呼吸細気管支から肺胞の領域に線維増殖性病変をきたす
珪肺、石綿肺、溶接工肺、炭鉱夫肺、セメント肺などがある
鋳物業、金属製品製造業、一般機械器具製造業、造船業、陶磁器製造業、砕石業などで危険が高い
最近の患者発生はほとんどが元粉じん作業従事者からの発生
じん肺検診←じん肺法
実施義務者: 事業者
項目: 作業歴調査、胸部直接X線撮影
異常がなければ3年毎の定期健診
異常があればスパイロメトリー、必要に応じ動脈血採血検査を行い、年1回の胸部ヘリカルCTおよび喀痰細胞診を実施(←原発性肺癌はじん肺の合併症と認定されている)
ref1;ref24;ref4
051211
silicosis
概念
遊離硅酸の吸入による進行性の線維化病変
鉱山労働者、石切作業、鋳造工場、陶器作用、研磨作業、トンネル工事などの作業環境に従事後10年以上経過して発症
病態
粉じんはリンパ流により肺門リンパ節で珪肺結節を形成し、石灰化を伴う(→卵殻状石灰化)
→肺門リンパ流がうっ滞→クリアランスの機能不全→多数の珪肺結節(たまねぎ状に繊維増殖)の形成
症候
労作時呼吸困難
捻髪音: 肺尖部優位(←遊離珪肺は軽いため上葉に行きやすい)
検査
肺機能検査
初期: 末梢気道障害
進行: 拘束性換気障害、閉塞性換気障害、拡散障害
胸部X線
多発性粒状影、不整形陰影、気腫性変化、ブラなど。進行すると大陰影。
肺門リンパ節卵殻状石灰化陰影: 20%程度でみられる
HRCT
胸部X線正常例でも粒状影を認めることが多い
上葉背側に優位に分布
血管、気管支束に沿う線維化病変
合併症
肺結核(珪肺結核)
気胸
肺癌: 肺扁平上皮癌が多い
関節リウマチ(Caplan症候群)
鑑別
びまん性斑細気管支炎
サルコイドーシス
粟粒結核
多発性転移性肺腫瘍
ref1,p843;ref11
050522;051211
asbestosis
概念
硅酸塩からなる針状鉱物結晶の石綿線維を含む粉じん吸入で起こる肺の不可逆性進行性びまん性線維症
採鉱、石綿製造、ボイラー製造、断熱材製造、ブレーキ・クラッチ製造、内装業などの職種がリスクとなる
肺胞洗浄液で石綿小体(アスベスト小体)がよくみられる
病態
細気管支周囲の間質の線維化が顕著
肺底部の線維化が著明
胸膜病変: 滲出性胸水(放置しても自然に消失;良性石綿胸水)
症候
乾性咳、呼吸困難
ばち指: 他のじん肺に比べ出現しやすい
捻髪音
検査
呼吸機能検査
拘束性障害
拡散障害
胸部X線
下肺、横隔膜に胸膜肥厚と石灰化(薄い⇔結核性胸膜炎)
下肺野から始まる
shaggy heart(←線状陰影や索状陰影、もやもやした胸膜)
HRCT
不規則な線状影
胸膜下線状影
蜂巣肺
合併
肺癌: 肺癌死亡率は喫煙者では非喫煙者の約10倍、一般男性非喫煙者の約50倍
胸膜中皮腫: 20年前の短期間曝露でも発生する
ref1,p845;ref11;ref110
050522;051211;060216